Justin & Erica Assonenburg の腸科学(The good gut)を読みました。
私にとってはマイクロバイオータが人体に与える(もしくは,動物実験により"ヒトへも与えうる") 影響がここまであるとは知らなかったので、衝撃的な内容でした。この本はリファレンスもしっかりと記載があるのもいいです。
最も大事なところをメモがわりに書き記したいと思います。
腸内細菌叢に配慮した食事をとることの目的は、腸内細菌叢の多様性を高め、細菌が発酵によってつくる短鎖脂肪酸を増やすことにより、炎症性を抑え、免疫力を高めるなどして、多くの慢性疾患にかかりにくくなること。
腸内細菌叢に配慮した食事の4原則
1. Microbiome Accesible carbohydrate (MAC)/人間に消化されない炭水化物、すなわち食物繊維を沢山食べる
これは、悪性度の低い細菌にきちんとエサを与え、悪性度の高い細菌が腸内に侵入したり勢力を増すことを防ぐことに繋がる。
2. 赤い肉に含まれるL-カルニチンの摂取量を減らす
L-カルニチンは一部の細菌によってトリメチルアミンに変換され酸化を経てトリメチルアミン-N-オキシドとなる。この血中濃度が高いと、脳、心臓疾患のリスクが増える。
3.飽和脂肪酸の摂取を減らす
動物性の飽和脂肪酸を好む細菌は病原性細菌が多く腸内に炎症をおこす。一方で、植物性の一価不飽和脂肪酸はこの傾向が少ない。
4.プロバイオティクス(有用菌)を摂取する
ヨーグルトやキムチなどの発酵食品がありますよね。ただ、個々のマイクロバイオータにどの菌がいいかは人によって異なるため、選定は難しく試してみるほかないとのこと。でも試してみてもマイキンソーのような検査をしないと自分ではそこまで分からないかもしれませんね。