being mindful

食、セミリタイア、いけばな、ヨガ、自転車

心を、脳を制御するために運動を。

心と身体の繋がりをより科学的に学ぶために読んだこちらの本。

 

結論を言うと、身体は心(脳)とかなり密接に、そして想像以上に繋がっていました!

 

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日本語タイトルが中身と合致していない気がしたのですが、サブタイトルの"最新科学でわかった脳細胞の増やし方"の方が私にはしっくりきます。

 

著者はこれまでも何度か精神疾患分野で一般向けの本も書いているハーバード大の精神医学Drということで、科学的根拠に基づいた内容ながら、様々なエピソードも織り交ぜ読みやすくまとめられています。

 

運動が好きな人、好きじゃないけどやってみたい人、脳科学が好きな人、うつやADHDの経験や傾向がある人にとっては、とても興味深く読んでもらえるのではないかと思います。運動を普段全くしない方も、ちょっと外にお散歩でもしにいこうかなという気持ちになるんじゃないかなと思います。

 

私がメモに残したこの本のキーメッセージはこの3つ。

 

  1. 運動後1〜1.5時間の間は脳が最高の状態で、この間に刺激(新しいことを学ぶ、仕事する、ブレインストームするなど)を与えると、脳細胞に定着しやすい。
  2. 脳に対して最も効果のある運動は有酸素運動である。複雑な動きをするものなどを組み合わせても効果があがる。
  3. 体(運動)と心(脳)が繋がっていることは、fMRIなどのハードなエビデンスも伴った形で分かってきている。
  4. これからの学校教育の体育の授業で教えるべきは、"運動を生活に取り入れることで得られる人生におけるメリットをいかに体感させるか"なのではないか。

 

仕事はパフォーマンスベースで評価されることを考えると、朝や昼に運動をすることは、アウトプットの向上につながりパフォーマンスも上がるんじゃないかなと思います。

 

さらには、科学的根拠にフォーカスして、追加でさらにメモ。

 

  1. 運動による脳への実質的な効果は、ニューロンを新たに作り出すとともに、脳内伝達物質(ドーパミンノルアドレナリンセロトニン)を"バランスを調整しながら"増加させる。
  2. 運動によりGABAが分泌され気分はより落ち着く、さらにBDNFがセロトニン生成に貢献してセロトニンを増加させる
  3. 運動により心拍数が上がると、心臓から心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)ホルモンが分泌され、脳のストレス反応を鈍化させてくれる。
  4. ストレスに慢性的にさらされると、ストレスホルモンであるコルチゾールの影響でニューロンがダメージをうける。(ちなみにコルチゾールは内蔵脂肪も蓄積傾向にさせる)
  5. うつの患者さんに対する運動療法は、臨床研究によると脳内抗うつ薬と同等程度の効果がみられるが、特筆すべきは、"自分で身体を動かすによって症状がよくなった"という"自信を得られる"ことが、抗うつ薬では得られない効果であり、それが長期的な患者さんの回復に繋がる要因として大きいという筆者の考察。

 

やはり人間の体というのは私たちの想像以上に複雑で、運動すると"バランスを調整しながら"ほどよく脳内の情報伝達を向上出来るなんて、素晴らしいですね。そもそも、食べ物を得るために狩りなどをして運動することを前提に、人間の身体は出来ているので、理にかなっているなぁと思います。

 

明日から、ヨガをするときは、"前頭前野や海馬でニューロン増えてるかなー?"と呼びかけながらポーズをとり、読書や勉強はその直後の脳にとってのゴールデンタイムに行うことで脳に定着させたいと思います 💕

 

有酸素運動になる強度が高いクラスだとより効果ありですね〜