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グルテンフリーって何のため?

グルテンフリー食材って最近日本でも良く聞きますが、そもそも何のために必要なのか、整理してみました。

 

まず第1の理由は、グルテン関連疾患を持つ方が、グルテンを摂取することによって起こる症状を避けるためです。

 

グルテン関連疾患とは、具体的に以下の3種があるとのこと。カッコ内はアメリカにおける推定有病率。(celiac.org HPより)

 

  1. セリアック病(1%)
  2. 小麦アレルギー(0.1%)
  3. 非セリアックグルテン過敏症(6%)

 

1は遺伝的な自己免疫疾患でありIgA免疫反応(遅延型)が関与、2のIgE免疫反応(即時型)とは異なる疾患です。症状も異なり、診断基準も明確に分けられています。

 

有病率として1番多い3"非セリアックグルテン過敏症"というのは、診断基準も明確には存在しないものの、1にも2にも当てはまらないけどグルテンが原因で体調不良が起こるもの、といったざっくりとしたものとして分類しているようです。

 

セリアック病はHLA-DQ2またはDQ8という遺伝子を持つ方の一部で発症するとのことで、有病率には地域的な差があり、日本を含む東アジアは米国より低いとのこと。具体的な有病率についての研究は見当たりませんでした。

 

しかしながら、米国においてもまだ確定診断されている方は2割から5割程度と言われていることからも、診断の難しさが垣間見えます。

 

面白いのは、グルテンフリー食が"やせる"とか"ヘルシー"と認識され、健康志向の人によく選択されているものの、これらグルテン関連疾患がない人がグルテンフリー生活をした場合に"ヘルシー"と言える根拠はないとのこと。

 

グルテン関連疾患がない人が、グルテンフリー食生活をした場合やグルテン摂取量を抑えた場合に、そうでない場合よりもこれらのグルテン関連疾患の発症を防げるかどうかという点が気になりますが、科学的にはまだよくわかっていないようです。

 

グルテンフリーを意識する健康志向の方は、今後の研究の発展に期待しつつ、グルテンフリーを導入されてるのかな?と思います。理論的には、セリアック病は遺伝的な要因がそもそもない人はグルテン摂取量に関わらず発症しないんだろうと思いますが、特定遺伝子を持つ人にとっては、予防になるかもしれないので気にする気持ちは理解できますね。

 

また、小麦アレルギーや非セリアックグルテン過敏症については、グルテンの摂取量との関連があるかどうかは科学的に検証されていないものの、理論的には十分にあり得ることなので、個人の選択としてグルテンを控えるのは、ありなのかなと思います。

 

"グルテンフリー市場"が米国では最近までブームでした。2015年までは1年あたり30%の成長率を、その後、2016年はやっと1桁成長に落ち着いてきたとのこと。ブーム中はよく分からないけど導入するという人も多いでしょうし、ロカボ、体重減少効果などと混同されて選択されていることも多いのかもですね。日本ではまだ市場成長中に当たると思いますので、同じことが当てはまりそうです。

 

ちなみに、私はグルテンのアレルギー検査をしたところ、1年前の段階ではIgA,IgEともに反応ありませんでした。また、グルテンを含む小麦、ライ麦、大麦を食べても体調に問題ないので、今のところ関連疾患はどれもなさそうです。

 

また、低糖質生活をし初めてから、主食を食べる習慣がないため、他の方に比べグルテン摂取量は少ないだろうと思い、特にグルテンフリーを意識した生活はしていません。

 

今後反応が出る可能性は十分ありますし、偏らずバランスよく摂取しておけば、自然とリスクは減るのかなと思います。